「ふるさと塾」第12回講座

ふるさと塾第12回講座が12月10日(水)に「川越市域の古墳と7世紀の画期」をテーマに開催されました。講師は川越市立博物館学芸担当の藤田健一さんです。藤田講師は平成23年から考古学の学芸員として川越市文化財保護課で埋蔵文化財の調査・史跡整備を担当し、山王塚古墳(国指定・史跡、令和5年指定)の発掘調査と史跡指定に尽力されました。令和6年からは現職でご活躍されています。
午前中は市立中央図書館視聴覚ホールでの基礎学習です。その内容は、①川越市域が立地する川越台地の地形の特徴は、台地に開析谷といわれる無数の谷が入り込み、台地の先端部には湧水点が散在する、②古墳時代前後の川越市域周辺には仙波古墳群など数多くの古墳が築造された、③7世紀になると上円下方墳といわれる山王塚古墳のような特異な古墳が出現し、東山道武蔵道の開削や入間郡家・駅家の設置など政治的拠点が置かれるなど大きな画期を迎えた、➃その後河越氏が入間郡の政治的中心地に居館を構え、川越市域が交通の要衝となって物資の集積といった役割を担うなど大きく展開してことにより、今日の川越につながっている、などについて画像を活用してわかり易く解説していただきました。
午後の現地学習は仙波古墳群見学です。喜多院に集合し、慈眼堂古墳や多宝塔古墳の話からスタートです。仙芳真人入定塚から三変稲荷神社古墳へ歩き、方墳の周りを巡りました。ここから龍池弁才天に向かうルートを一部変更して、弁天南遺跡の発掘調査現場を見学しました。普段見ることのない現場を見られて感嘆の声が上がっていました。龍池弁才天の下にある双子池とよばれる湧水池は川越台地の段丘崖にあり、地形的に湧水が出やすく市内としては豊富な水量があるとのことでした。次の長徳寺は川越台地の東端の高台に位置し居館の立地条件としては好立地であり、周辺の小字名からも仙波氏居館の存在を窺える条件がそろうことから仙波氏館跡に比定される地です。ここで小休止して仙波氷川神社に向かう。境内の塚が古墳か否か疑問が呈されていますが、氷川神社古墳とされているとのことでした。次の仙波河岸史跡公園では仙波河岸跡や昔の姿に再現されている「仙波の滝」を見た後、急な崖を上ると愛宕神社古墳に到着です。次に訪ねる浅間神社古墳と共に大型の円墳で父塚、母塚と並び称されていますが、いずれが父塚か母塚なのか今では特定できないとのこと。浅間神社古墳を見学して今回の現地学習を終了しました。
長距離の歩行でしたが良い天候に恵まれたので適度な運動となり、良い学習ができたなどの声があり概ね好評のようでした。